将棋×青春×挫折『おまえレベルの話はしてない』あらすじ!将棋と夢に囚われた男たちの青春小説

今回は、芦沢央さんの『おまえレベルの話はしてない』という小説を紹介します!

「夢に人生を食い潰された男たちの物語」——

そんな帯の言葉に、あなたは何を感じるでしょうか。

芦沢央さんの新作『おまえレベルの話はしてない』は、将棋という勝負の世界を舞台に、夢を叶えた男と夢を諦めた男の“その後”を描いた、痛烈な青春小説です。

ミステリー作家として知られる芦沢さんが、今回は視点を変えて挑んだのは、人生の光と影が交錯する心理ドラマ。

読み進めるうちに、将棋の盤上よりも複雑な人間の心の駆け引きに、あなたはきっと引き込まれていくはずです。

このブログでは、そんな『おまえレベルの話はしてない』の魅力を、作品の構造、登場人物の葛藤、そして読後に残る深い余韻まで、じっくりと掘り下げていきます。

読んだ人も、これから読む人も、きっと何かが胸に残る——

そんな一冊です。

将棋と夢に囚われた男たちの青春小説
『おまえレベルの話はしてない』

著者  :芦沢央
ページ数:192ページ

あらすじ

夢を叶え孤独に壊れ続ける芝と、夢を諦め社会的には成功した大島。

夢に青春を食われた二人の嫉妬、羨望、侮蔑の激流に飲まれる傑作!
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見どころ

将棋という“勝負の世界”の残酷さと美しさ

この作品の前半は、プロ棋士・芝の視点で語られます。

将棋界の厳しさは、単なる勝敗ではなく、人生そのものを賭けた戦いとして描かれています。

奨励会という制度の中で、誕生日すら祝えない空気、天才と呼ばれて入会してもさらに上がいる現実、そして「辞める」という選択がどれほど重く、残酷であるかが克明に描写されます。

芝は夢を叶えたはずなのに、勝てない日々に苦しみ、将棋に取り憑かれたように生きています。

将棋の盤上だけでなく、日常のすべてが勝負に直結しているような感覚。

その緊張感と孤独が、読者の胸を締め付けます。

二人の男の対比が生む心理的深み

後半は、芝と同じく奨励会にいた大島の視点に切り替わります。

彼は将棋の夢を諦め、東大を経て弁護士になります。社会的には成功者ですが、心の奥底には「負けた」という感情が渦巻いています。

芝は夢を捨てられず、大島は夢を捨てたはずなのに囚われ続ける。

この対比が、夢とは何か、成功とは何かという問いを読者に突きつけます。

同じ出来事を違う視点で見ることで、感情の揺れや価値観の違いが浮き彫りになり、読者自身の人生にも問いかけが及びます。

芦沢央の筆致が生む“心のざわめき”

読者の感想にも多く見られるように、この作品は「心がザワザワする」「読んでいて苦しい」といった感情を呼び起こします。

それは、登場人物の心の奥底にある醜さや嫉妬、羨望、自己否定といった感情が、あまりにもリアルに描かれているからです。

特に印象的なのは、夢に出てくる犬の描写。

現実と夢の境界が曖昧になり、読者は芝の精神状態に深く入り込むことになります。

このような描写が、物語に幻想的な深みを与えつつ、心理的なリアリティを強めています。

タイトルに込められた挑発と真意

「おまえレベルの話はしてない」というタイトルは、登場人物たちの心の中にある侮蔑や自我の防衛を象徴しています。

表面上は友人であり、仲間であるはずの二人が、心の中では互いを見下し、競い合い、嫉妬し合っている。

このタイトルは、読者にも問いかけます。「あなたは本当にそのレベルの話をしているのか?」と。

夢や成功、敗北について、どこまで本気で向き合っているのかを突きつけるような力があります。

読後に残る“暗い余韻”と問いかけ

この作品は、読後に爽快感を残すタイプの青春小説ではありません。

むしろ、読者の心に重くのしかかるような余韻を残します。夢を追うことの苦しさ、諦めることの痛み、そしてそのどちらにも救いがないような現実。

それでも、多くの読者が「この本に出会えてよかった」と感じるのは、芦沢央さんの描く“人間の本質”に触れられるからです。

自分の心の奥底を覗かれたような感覚、答えの出ない問いに向き合う時間。それこそが、この作品の最大の魅力なのかもしれません。

読者の口コミ

【この作品が合う人の口コミ】

読後に残る余韻が強烈
清々しい青春ではなく、泥まみれの青春。読んでいて苦しいのに、心に残る

心理描写が鋭くて心に刺さる
自分の心を覗かれているようで苦しかったけど、読んでよかったと思える作品だった

将棋の世界の厳しさがリアル
奨励会の残酷さや棋士の葛藤が細かく描かれていて、尊敬の念を抱いた

二人の視点の対比が深い
芝と大島、それぞれの視点で同じ場面が語られることで、感情の揺れがよく伝わった

【この作品が合わなかった人の口コミ】

読後感が暗すぎる
読後に憂鬱な気持ちになり、読んでいて辛かった。もう少し救いが欲しかった

将棋に興味がないと入り込めない
将棋の知識がないと前半は退屈で、主人公にも共感できなかった

芝の章の描写が不快だった
AVや下ネタの描写が多く、将棋の魅力が伝わってこなかった

期待していた作風と違った
ミステリーを期待して読んだが、まったく違う内容で戸惑った

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