千早茜『マリエ』あらすじ!アラフォー女性のリアル、年下彼氏との恋は現実か幻想か

今回は、千早茜さんの『マリエ』という小説を紹介します!

離婚をテーマにした小説は重たかったり説教くさかったりするものが多いけど、この作品は違った。

マリエという女性の揺れや迷いが、問いとなる。

「結婚って何なんだろう」「恋愛ってそんなに特別なもの?」

年齢、婚活、自由、孤独、そして年下の彼。
どれもドラマチックではないが、リアルに感じる。

そんな一冊を、今日はじっくり紹介したい。

年下彼氏との恋は現実か幻想か
『マリエ』

著者  :千早茜
ページ数:288ページ

あらすじ

離婚って、幸せになるための選択なんじゃない?

40歳を目前に夫から離婚を切り出されたまりえ。しかし、戸惑いながら始めたひとり暮らしは思いのほか快適で、自らを慈しむ日々は確実に彼女を変えていく。

そんなときに出会った年下の男性・由井くん。
そして、コロナ禍という非常事態の発生。想像もしなかった未来がまりえにもたらすものとは――。
(Amazonより)

見どころ

マリエという主人公

この作品の中心にあるのは、離婚したばかりのマリエの不安定さ。

自立していて、経済的にも困っていない。

住まいも整え、好きな家具に囲まれ、料理も香りも楽しめる余裕がある。

それでも、心のどこかにぽっかりとした穴があって、そこに年齢や結婚観、周囲の視線が入り込んでくる。

「見えているようで見えていない」
「強いようで脆い」

そんな矛盾を抱えた人物像が、物語全体に描かれている。

結婚相談所の現実の重さ

結婚相談所の描写は、読んでいて息が詰まるほどリアル。

年齢による評価の差、男性が求める女性像の偏り、「選ばれる側」に置かれる女性のしんどさ。

香織の婚活疲れ、マキの「結婚しない」という選択、そしてマリエ自身の迷い。

三人の女性の姿が並ぶことで、「結婚とは何か」「幸せとは何か」という問いが浮かぶ。

この部分は、読者の多くが「胸が痛い」と言っていたのも納得。

年下の由井との関係

十歳年下の由井との関係は、読者によって受け取り方が大きく分かれる。

おとぎ話のように見える人もいれば、痛々しいほどリアルだと感じる人もいる。

マリエ自身が自分の気持ちを持て余しているから、読んでいる側も落ち着かない。

恋愛の甘さと不安定さがそのまま文章に滲んでいて、「恋ってこういうものだよな」と妙に納得させられる。

ラストの電話の場面は、ダサい、かわいい、希望がある、都合が良すぎると、読者の感想が真っ二つに割れているのも面白い。

香り・料理・光の描写

千早茜さんの作品らしく、香りや食べ物の描写がとても豊か。

薔薇の香水、ワインバーの空気、手作りの料理、光の入り方。

「香りのない世界を透明と表現する」という読者の指摘が象徴的。

この感覚の描写があるからこそ、マリエの心の揺れがより鮮明に伝わってくる。

喉に刺さった小骨のような感覚

この作品は、スッキリ終わるわけではない。
かといって救いがないわけでもない。

女性としての役割への違和感、結婚制度の窮屈さ、自立と孤独のバランス、恋愛の甘さと残酷さ。

このざわつきこそが、この作品の一番の魅力だと思う。

読者の口コミ

【この作品が合う人の口コミ】

マリエの揺れる気持ちが自分と重なって、胸が痛いほど共感した。
離婚や婚活のリアルさが刺さって、読んでいて何度も「わかる…」とつぶやいてしまった。

香りや料理の描写が美しくて、読んでいるだけで五感が刺激される。
千早茜さんの文章が好きな人にはたまらない世界観。

大きな事件が起きない“日常の物語”なのに、心の奥を静かに揺らしてくる。
読後にじんわり残る余韻が心地よかった。

恋愛・結婚・自由・孤独…現代女性の葛藤が丁寧に描かれていて考えさせられる。
自分の生き方を見つめ直すきっかけになった。

【この作品が合わなかった人の口コミ】

マリエの言動に共感できず、途中からイライラしてしまった。
自分を客観視できていない感じが鼻についた。

年下男子との恋が都合よく感じて、現実味が薄いと思った。
おとぎ話っぽくて入り込めなかった。

登場人物が多くて整理しづらく、感情移入しにくかった。
誰にも強く惹かれず、淡々と読み終わった印象。

結末が曖昧でスッキリしない。
「ここで終わるの?」という物足りなさが残った。

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読んでみた感想(ネタバレ注意)

読み進めるほど、マリエという女性の揺れがじわじわ伝わってくる小説だった。

自立していて、収入もあって、住まいも整っていて、表面だけ見れば「勝ち組の離婚後」みたいに見えるのに、心の奥ではずっと何かがざわついている。

マリエは、周りを俯瞰しているつもりで、実は一番自分が見えていない。

年下の由井に惹かれていく気持ちも、痛々しいけどリアルで、誰しもが一度は経験したことのある「自分でも説明できない恋の流され方」がそこにある。

「軸がない」と言われればその通りなんだが、だからこそ人間らしい。

結婚相談所の描写は、読んでいて息が詰まるほど現実的だった。
年齢、条件、需要と供給。

恋愛の甘さとは真逆の、数字と効率の世界。
そこに放り込まれたマリエの戸惑いが、読者の戸惑いにも重なる。

一方で、香りや料理の描写は凄い。
光の入り方、ワインバーの空気、薔薇の香水。

千早茜さんの文章は、日常の細部をふっと立ち上がらせる力があって、物語の苦さを少しだけやわらげてくれる。

読後、スッキリするわけじゃない。
でも、重く沈むわけでもない。

喉に小さな棘が刺さったような、痛みが残る。
「結婚って何だろう」「恋愛ってどこまでが自由なんだろう」
そんな問いが残る。

マリエの選択に共感する人も、反発する人もいるだろう。
でも、その揺れこそがこの物語の魅力で、読者の人生や価値観がそのまま反射する鏡みたいな一冊だった。

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