今回は、葉真中顕さんの『家族』という小説を紹介します!
「家族」と聞くと普通はあったかいイメージが浮かぶ。
安心できる場所とか、守ってくれる人たちとか。
だがこの本を読んだら、そのイメージが一瞬で崩れる。
むしろ「家族」って言葉が、こんなに怖くて、重くて、残酷なものに感じたのは初めてだった。
葉真中顕さんの『家族』は、実際に起きた尼崎連続変死事件をモチーフにしたフィクション。
だけどフィクションとは思えないほどリアル…。
暴力、洗脳、支配、そして愛という名の呪縛。
読むのが辛い。
でも、知りたい。
何が起きたのか、どうしてこんなことになったのか。
怖いのに、切なくて、考えさせられる。
このブログでは、そんな『家族』の読後に感じたことを、正直に書いてみようと思う。

実話から生まれた支配の物語!
『家族』
著者 :葉真中顕
ページ数:320ページ
あらすじ
2011年11月3日、裸の女性が交番に駆け込み、「事件」が発覚した。奥平美乃(おくだいら・みの)と名乗るその女性は、半年と少し前、「妹夫婦がおかしな女にお金をとられている」と交番に相談に来ていたが、「民事不介入」を理由に事件化を断られていた。
奥平美乃の保護を契機として、表に出た「死」「死」「死」……彼女を監禁していた「おかしな女」こと夜戸瑠璃子(やべ・るりこ)は、自らのまわりに疑似家族を作り出し、その中で「躾け」と称して監禁、暴行を主導。
何十年も警察に尻尾を摑まれることなく、結果的に十三人もの変死に関わっていた。
出会ってはならない女と出会い、運命の糸に絡めとられて命を落としていく人々。瑠璃子にとって「家族」とはなんだったのか。そして、「愛」とは。
(Amazonより)
見どころ
家族という言葉の呪い
この作品の最大の衝撃は、タイトルにもなっている「家族」という言葉の意味が、読めば読むほど歪んでいくこと。
最初は誰もが、家族って温かくて守ってくれる存在だと思ってる。
でもこの物語では、家族が「支配」の道具。
暴力や言葉で人を縛り、逃げられないようにするための枠組みとして使われている。
読んでるうちに、「家族」って言葉が出てくるたびにゾッとする。
まるで呪文みたいに…。
しかもそれが、現実に起きた事件をベースにしてるから、フィクションなのにリアルすぎて、恐怖すら感じる。
支配と洗脳の描写
この作品の中で描かれる支配の方法が見事。
暴力だけじゃなくて、言葉や態度、ちょっとした優しさを使って、相手の心をじわじわと壊していく。
最初は「この人は被害者だな」って思ってた人が、気づけば加害者になってたりする。
そうやって「家族」の輪が広がっていく…。
しかも、支配される側の心理描写が丁寧で、「なんで逃げなかったの?」という疑問に対して、「ああ、こうやって逃げられなくなるんだな…」って納得させられた。
人間って、こうも簡単に壊れてしまうのかって思い知らされる。
民事不介入
作中で何度も出てくる「民事不介入」って言葉。
家族の中の問題だからって、警察が手を出せない。
その結果、暴力や虐待がずっと続いてしまう。
実際の事件でも、こういう制度の隙間を突かれてたんだろうなって思うと、背筋が凍る。
この「介入できない」というルールが、加害者にとっては都合のいい盾になってる。
被害者がどんなに苦しんでても、外からは見えないし、見えても「家族の問題だから」って片付けられてしまう。
それがどれだけ残酷なことか、読んでると痛感する。
愛されたいという気持ち
この作品は怖いだけじゃない。
登場人物たちはみんな、どこかで「愛されたい」「必要とされたい」って思ってて、承認欲求みたいなものを抱えている。
その気持ちが、支配される原因になってたり…。
読んでて切なくなるし怖いのに、泣きそうになる瞬間がある。
支配する側も、実は愛を求めてる。
だがその方法が歪んでて、相手を壊してしまう。
支配される側も、愛を求めてるからこそ逃げられない。
この「愛の歪み」が、物語の根っこにある。
読者の口コミ
【この作品が合う人の口コミ】
・怖いけど目が離せなかった。人間の心理描写がリアルで、一気に読了。
・実話ベースだからこそ、フィクションなのに現実味があって心に刺さる。
・支配と洗脳の描写がすごすぎて、読後もずっと考えさせられた。
・家族って何?って深く考えさせられる。ただのホラーじゃない、社会派作品。
【この作品が合わなかった人の口コミ】
・登場人物が多すぎて混乱した。相関図なしではついていけない。
・暴力描写がきつくて、読むのがしんどかった。精神的に重すぎる。
・フィクションとはいえ、実際の事件を扱ってるのが不快だった。
・読後感が重すぎて、気分が沈んだ。もう一度読みたいとは思えない。
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読んでみた感想(ネタバレ注意)
「家族」って言葉が、こんなにも恐ろしく感じるなんて思わなかった。
登場人物たちが求めてるのは「愛」だけど、その愛が支配にすり替わっていく過程があまりにもリアル。
暴力だけじゃなくて、言葉や態度でじわじわと心を壊していく描写が、ほんとに生々しい。
しかも、これが実際の事件をモチーフにしてるっていうのがまた怖い。
フィクションなのに、現実味がありすぎて、「もしかしたら自分のすぐそばでも起きてるかもしれない」って思わせられた。
警察の「民事不介入」って言葉が何度も出てくる。
これが現実の冷たさを突きつけてくるように感じた。
読後感は正直、重い。
でも、読んでよかったって思える。
人間の弱さとか、孤独とか、愛への渇望とか、いろんなものが詰まってて、ただの怖い話で終わらなかった。
考えさせられることが多すぎて、読み終わったあともずっと心に残る。そんな一冊。
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『家族』
著者:葉真中顕



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