親子の絆が交差する感涙小説『君といた日の続き』あらすじ!娘を亡くした父と昭和から来た少女の奇跡の夏

今回は、辻堂ゆめさんの『君といた日の続き』という小説を紹介します!

娘を亡くし、妻とも離婚し、孤独に生きる男のもとに、ある日突然現れた10歳の少女。

彼女は昭和からタイムスリップしてきたと言う――しかも、かつて一度だけ出会った初恋の相手だった。

そんな非現実的な設定なのに、なぜか胸の奥にすっと入り込んでくる。

懐かしさと切なさ、そして静かな希望が交差する物語。

辻堂ゆめさんの『君といた日の続き』は、タイムスリップというファンタジー要素を軸にしながらも、親子の絆、喪失の痛み、そして再生の物語として深く心に残る一冊です。

読み進めるほどに、ちぃ子の正体や過去の事件の真相が少しずつ明らかになり、散りばめられた伏線が見事に回収されていく展開には、思わずページをめくる手が止まりません。

この記事では、そんな『君といた日の続き』の魅力を、物語の構造やテーマ、読後の余韻に至るまでじっくりと紐解いていきます。

涙とともに心が温まる、そんな読書体験をあなたにも。

親子の絆が交差する感涙小説
『君といた日の続き』


著者  :辻堂ゆめ
ページ数:318ページ

あらすじ

「パパ、だいすきだよ。」彼女の正体を知ったとき、涙があふれ出す。「伏線回収」が泣ける! ひと夏の感動ミステリー。

長い雨の切れ間に、女の子を拾った。少女はずぶ濡れで、記憶を失っていた。

「ここ、どこ?」ちぃ子と名乗るその少女はどうやら1980年代からタイムスリップしてきたらしい。

ちぃ子はなぜ僕の前に現れたのか、はたして元の時代に戻れるのか、そして封印された記憶に隠された真相とは――。

娘を亡くした父親と、両親のいない少女の、コロナ禍での奇妙な「夏休み」がはじまる――。
(Amazonより)

見どころ

喪失から始まる物語の静かな幕開け

主人公・譲は、最愛の娘を病で亡くし、妻とも離婚して孤独な日々を送っています。

彼の生活は、喪失と後悔に支配されており、心の空白が埋まることはないように見えます。

そんな彼の前に現れるのが、昭和からタイムスリップしてきた10歳の少女・ちぃ子。

彼女との出会いは、譲にとって「もう一度、父親として生きる」機会であり、物語はここから静かに動き始めます。

この導入部では、譲の心情描写が非常に繊細で、読者も彼の痛みに寄り添いながら読み進めることになります。

ちぃ子の存在が、彼にとってどれほど大きな意味を持つのかが、少しずつ明らかになっていく過程が見どころです。

擬似親子の生活がもたらす癒しと再生

譲とちぃ子の共同生活は、まるで本当の親子のように微笑ましく描かれます。

料理をしたり、絵を描いたり、買い物に行ったりと、日常のひとつひとつが譲の心を少しずつ癒していきます。

ちぃ子の天真爛漫な性格と、昭和の価値観を持つ素朴さが、現代の譲の暮らしに新しい風を吹き込むのです。

この部分では、読者自身も「もし自分が譲だったら」と想像しながら、ちぃ子との時間の尊さに胸を打たれるでしょう。

失ったものを完全に取り戻すことはできないけれど、心の再生は可能なのだと教えてくれる、優しい時間が流れます。

ミステリーとしての構造と伏線の妙

本作は単なるヒューマンドラマではなく、巧妙なミステリーとしての側面も持っています。

ちぃ子の正体は誰なのか。譲の過去に起きた誘拐殺人事件との関係は。読者はちぃ子が譲の初恋の少女なのか、亡くなった娘なのか、それともまったく別の存在なのかを探りながら読み進めることになります。

終盤にかけて、物語は一気に加速し、これまで散りばめられていた伏線が怒涛のように回収されていきます。

ちぃ子の正体が明かされた瞬間、読者は驚きとともに深い納得感を味わうことになるでしょう。

タイトルの「君」が誰を指していたのか、その意味がすべて繋がったときの感動は格別です。

過去と現在、そして未来への希望

物語の根底には、「過去をどう受け入れ、未来へどう繋げるか」というテーマがあります。

譲だけでなく、元妻・紗友里もまた、娘の死と向き合い続けてきた人物です。

ちぃ子との時間を通して、譲は過去の自分を肯定し、未来へ歩き出す勇気を得ていきます。

ラストでは、ちぃ子の存在が譲と紗友里の関係にも新たな光をもたらし、読者に「人生はやり直せる」「失った時間にも意味がある」と感じさせてくれます。

涙なしには読めない、でも読後には優しい希望が残る、そんな物語です。

読者の口コミ

【この作品が合う人の口コミ】

希望のある読後感
喪失を描きながらも、未来への光が見える終わり方に救われた気持ちになった。

感動と癒しが詰まった物語
娘を亡くした父が少女と過ごす時間に心が温まり、涙が止まらなかった。

伏線回収が見事
ちぃ子の正体や過去の事件が繋がる展開に鳥肌。ラストの納得感がすごい。

昭和の懐かしさと現代の切なさ
時代を超えた交流が優しく、昭和の描写にも親しみを感じた。

【この作品が合わなかった人の口コミ】

感情移入できなかった
娘の代わりに少女と暮らすという設定に共感できず、読了まで苦しかった。

設定に違和感
一人暮らしの男性が少女を家に迎える展開に倫理的な抵抗を感じた。

ファンタジー要素が苦手
タイムスリップや記憶の入れ替わりなど、非現実的な展開に入り込めなかった。

展開が読めすぎる
中盤でオチが予想できてしまい、驚きが少なかった。

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