日常の崩壊!?『今日未明』あらすじ!イヤミスの傑作が暴く短編集“報道されない真相”

今回は、辻堂ゆめさんの『今日未明』という小説を紹介します!

「今日未明、○○区のマンションで女児が転落死」

そんなニュースの見出し、何度目にしただろう…。

スマホをスクロールする指は止まらず、次の画面へと流していく。

でも、そのひとつの報道の裏には、どれだけの人生があったんだろう。
どれだけの感情が、誰にも届かずに沈んでいたんだろう。

辻堂ゆめさんの短編集『今日未明』は、そんな見過ごされてきた真実に焦点を当てた作品だ。

派手な演出も、過剰な感情表現もない。
けれど、読んでいるうちに胸がじわじわと苦しくなってくる。

ページを閉じたあとも、心の中に残る違和感が消えない。
それでも、読まずにはいられない。

なぜなら、そこに描かれているのは、遠い誰かの話じゃなくて、私たちのすぐ隣にある現実だから。

このブログでは、『今日未明』がなぜこんなにも心を揺さぶるのか、その理由を、作品の空気感と読者の声を交えながら、書いていきます。

「ニュースの向こう側」に目を向けてみたいと思ったあなたにこそ、読んでほしい一冊です。

イヤミスの傑作が暴く短編集“報道されない真相”
『今日未明』


著者  :辻堂ゆめ
ページ数:352ページ

あらすじ

■自宅で血を流した男性死亡 
別居の息子を逮捕

■マンション女児転落死 
母親の交際相手を緊急逮捕

■乳児遺体を公園の花壇に遺棄 
23歳の母親を逮捕

■男子中学生がはねられ死亡 
運転の75歳女性を逮捕

■高齢夫婦が熱中症で死亡か 
エアコンつけず

新聞の片隅にしか載らない、
小さな5つの事件。
その裏には、報道されない真相がある――。
(Amazonより)

見どころ

事実と真実の境界線を描く構成

読んでまず驚かされるのは、その構成力。
どの短編も、新聞記事のような事件報道から始まる。

つまり、読者は最初から「何が起きたか」は知っている状態。
それでもページをめくる手が止まらないのは、「なぜそうなったのか」「どうしてそんな悲劇に至ったのか」を知りたくなるから。

この構成が本当に巧くて、読んでいるうちに登場人物に入り込んでしまう。
ニュースでは決して伝わらない人間の物語がおもしろポイント!

誰もが加害者にも被害者にもなり得る

この作品に登場する事件は、どれも日常のすぐ隣にあるようなものばかり。

引きこもりの息子が父親を殺してしまう話、未婚の母が乳児を遺棄する話、高齢者が孤独の中で亡くなる話…。

どれもニュースで見たことがあるような出来事だけど、その裏には複雑な人間関係や、言葉にできない感情があった。

読んでいると、ふと「もし自分だったら」と想像してしまう。

加害者に対しても、どこか理解や同情の気持ちが湧いてくる。
それがこの作品の怖さでもあり、深さでもある。

善と悪の境界が曖昧になって、「誰もがその一線を越えてしまう可能性がある」と突きつけられる感覚は、なんだか新鮮だった。

イヤミスとしての完成度

どの話も救いがなくて、読後は重たい気持ちになる。
これぞイヤミスって感じ。

それでも読み進めてしまうのは、辻堂ゆめさんの筆力がすごいから。

特に「そびえる塔と街明かり」や「まだ見ぬ海と青い山」は、読者の心をえぐるような展開で、感情が揺れる。

プロローグとエピローグも印象的で、「日常と非日常の境界線ってどこなんだろう」と考えさせられる。

報道の限界と読者への問いかけ

この本を読んだあと、ニュースを見る目が変わったという声が多い。

普段何気なく目にしている事件報道は、ほんの一部の事実しか伝えていない。
その裏には、どんな人生があったのか。

加害者とされる人は、どんな思いでその選択をしたのか。
そんな問いが自然と浮かんでくる。

社会の中で見過ごされている声に耳を傾けさせてくれる、鋭い視点を持った文学作品だと思う。
読んでいてしんどい部分もあるけれど、向き合わなくてはならない時がくるかもしれない。

読者の口コミ

【この作品が合う人の口コミ】

・事実だけでは見えない“真実”に触れられる貴重な読書体験だった。
→社会派ミステリーを好む人にぴったり。

読後に心がざわつく。重いけれど、目が離せない。
→人間ドラマの深さに引き込まれるタイプに刺さる。

ニュースの裏にある感情や背景を丁寧に描いていて感服した。
→報道の限界に疑問を持つ人に響く。

・イヤミスだけど、構成が巧みで一気読みしてしまった。
→重たいテーマでも物語性を重視する読者に好評。

【この作品が合わなかった人の口コミ】

・後味の悪さが強くて、読んでいて辛かった。
→救いや希望を求める読書スタイルには合わない。

・読後感が重すぎて、気分が沈んでしまった。
→心の調子が不安定な時には避けたい作品。

最初に結末が分かってしまう構成が苦手だった。
→サスペンス性や驚きを重視する人には不向き。

登場人物の思い込みが激しく、共感できなかった。
→感情移入しづらいと感じる読者も。

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読んでみた感想(ネタバレ注意)

何度も「これ、現実にありそうだな…」と思った。
ニュースの見出しでしか知らなかった事件の、その裏側にある人間のドラマを鋭く描いてる。

各章の冒頭で、すでにバッドエンドが確定。
だからこそ、そこに至るまでの過程が本当にしんどい。

引きこもりの息子が自立しようとした矢先に真相に気づいてしまう第一章。

自由研究から始まった中途半端な科学知識が悲劇を招く第二章。

夫の代わりに手続きをしたことで、思いがけず嘘に気づいてしまう第三章。

いじめられっ子を助けたつもりが、知らずに復讐の手伝いをしてしまう第四章。

そして、過去の過ちを償おうとした第五章。

どれも些細なきっかけで、人生が崩れていく。

個人的には、第五章が一番キツかった。
誰かのために生きようとした人が、誰にも気づかれずに壊れていく姿が、読んでいて本当に苦しかった。

でも、どの話にも共通しているのは、「加害者になろうとしてなった人なんていない」ということ。

ほんの少しのすれ違いや、見落とされたSOSが、取り返しのつかない悲劇に繋がってしまう。

「この事件の裏には、どんな人生があったんだろう」って、自然と考えるようになる。
そういう意味で、この作品は読む価値のあるイヤミスだったと思う。

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著/辻堂ゆめ

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